これまでに受け継いだ魅力を存分に生かした古民家再生プロジェクトである。
建具や家具の多くは既存のものを再利用している。
天井を取り払い、これまで眠っていた有機的で美しい小屋組みをあらわにした。
柱や格子の水平垂直と、小屋組みの曲線が調和し、空間全体を落ち着けている。
北側の休憩スペースには大きな開口を設け、美しい田畑の風景を切り取った。
これまでにあった大きな段差は、居間からキッチンに向けて小分けにすることで、
スムーズな行き来を可能にした。
床、壁、開口部の断熱性能を高め、既存建具から通風や採光をおこない、
夏は涼しく、冬は暖かい室内環境を実現させた。